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2014.08
08
14:32

開かずの間で怪談を語る(人文学部怪談公演「百物語の館」)

毎日暑い日が続いています。
そんな日には、怪談話はいかがでしょうか。

先週末、京都国際マンガミュージアムで怪談公演「百物語の館」が開催されました。
この公演は人文学部の授業「プロジェクト演習」の成果発表として行われており、
語られる怪談話の台本も学生たちが自ら制作しています。

今年のテーマは「津く毛(つくも)の間 開けるべからず」。
とある旅館の開かずの間で怪談話を語る、というコンセプトです。

ほの暗い中で怪談話が語られます。
語りのみなので、当然映像はありません。
登場人物の顔や性格、まわりの景色など、映像として提示されないからこそ、頭の中で想像がふくらみます。
耳から入ってくることばだけで状況を想像する経験をしばらくしていなかったので、とても新鮮で、五感がとぎすまされるようでした。
夏休み中ということもあり、観客の中には子どもの姿も多かったです。
子どもたちにとって、怪談話を聞くことが、想像する楽しさや、身体全体で体験する楽しさを知るきっかけになればいいなと思いました。

この日、私が聞いたのは「反魂香」「記憶にない写真」「河童小僧」の3つのお話。
「記憶にない写真」は現代が舞台だったりと、時代もテーマもさまざまでした。

公演後、今年の「百物語の館」リーダーの西浦つかささんに話を聞きました。

西浦さんが語る「人形館」(西浦さんは次の日に語りました) は、なんと原作はマンガ。
マンガから語り用の台本を起こしました。

怪談話、しかも「百物語」という江戸時代にはじまる手法によって語られることから、古典だけを扱っているのかと思いきや、もとがマンガとは。
古典を研究すると同時に、今という時代を考えた新しい怪談話を生み出すのが、枠にとらわれないセイカの学生らしいです。

お化けとか、恐い話が苦手だったという西浦さん。
苦手なことにもチャレンジしたいと、この授業を受講しました。
台本をつくったり、語りの練習を重ねるうちに、
「怪談話は、ただ人を恐がらせたり、驚かせたりするだけじゃなく、人の思いが込められている作品が多い。ここには人間の本性が描かれているんだ」と気づいたそう。

怪談を通して人間を考える。
「人間」をさまざまな視点から考察する人文学の本質がここにもあらわれています。

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