seika∞sekai – 京都精華大学ブログ -

RSS

2015.05
07
10:55

アートとデザイン、どちらも大切。

京都精華大学では、在学中に半期間、協定を結んでいる海外の大学へ留学できる「交換留学」制度があります。
テキスタイルコース4年生の西村 梓さんもその制度を利用して、3年生の後期にフィンランドのトゥルクアーツアカデミーへ留学していました。

もともと手芸が好きで、アートや工芸的なことが学びたいと、テキスタイルコースを選んだ西村さん。「芸術学部の中のテキスタイルコース」で学んでいくうちに、「自分が興味のあるのはテキスタイルデザインじゃないだろうか」と思うように。
洋服やインテリアファブリックなど、身近な生活の中にあるテキスタイルデザインに興味が出始めてきたのだそう。

そこで、テキスタイルデザイン大国であるフィンランドの大学への留学を決意。半年間、トゥルクアーツアカデミーで学びました。
留学中、一番印象に残っているのは、ドイツで開催されるテキスタイルデザインの見本市「ハイムテキスタイル」に出展したこと。西村さんは、同じ大学の学生13人で「DOZEN+1」というブランドを立ち上げ、自分たちがデザインしたテキスタイルを出展しました。
13人のうち7人がフィンランド人。そのほか、スペイン、フランス、イギリス、中国、日本と出身国はバラバラ。
「人間だということは同じでも、地域や文化によって、思いつくデザインがまったく違うことに驚きました」(西村さん)。
フィンランドの学生は色数をたくさん使ったり、思いもよらない色の組み合わせを思いつく。スペインの学生はとにかくカラフル・・・とさまざま。

西村さんが「他の国の学生が自分と違うなあ」と思ったのは、デザイン以外にもあり、それは「言語」。フィンランド人は小さい頃から英語を勉強しており、イギリス人も驚くぐらい流暢に英語を話せるのだそう。
「自分は英語が苦手だったから、特に感じたのかもしれないですが、英語を話せる人たちは自分の感情を伝える方法を身につけているな、と思ったんです」と西村さん。
英語は主語が明確で、自分が何をしたいのか、何を思っているのかを的確に伝えないといけない言語。
「日本語では、自分の考えや思いを今まで曖昧に表現していたことに気づきました」(西村さん)。西村さんにとって、留学での経験は異文化と出会い、自分を見つめ直す機会にもなったようです。

上の写真は、ハイムテキスタイルでの展示風景。
13人のチームの中では、西村さんはブースの展示方法や装飾を担当しました。
「展示方法でもトレンドを意識しました」(西村さん)。
もちろん、テキスタイルデザインを考えるときにも、その年の流行色や素材などを重視しないといけない。事前に分厚い「トレンドブック」を渡され、必死で読み込んだそう。

とにかくトゥルクアーツアカデミーでは実践を重視しており、
「同じチームの学生が、テキスタイルメーカーにデザインを売り込みに行ったんですが、メーカーの人がたくさんのデザインの中から、売れるもの、売れないものを一瞬で判断していくんです」。
厳しい・・・でも、年間に何千、何万というデザインが生み出される中で、そのすべてが商品としてヒットするわけではありません。何が社会で受け入れられるのかを知るためには、厳しい経験も必要なのでしょう。

日本に戻ってきて、西村さんが改めて思ったことがあります。
「良いものを作りたいです。売れるものだけ考えても、それだけでしかない。誰かにそれいいね、それ欲しいなと言ってもらえるようなものを作りたい。そのためには、人に対して影響を与えられるアート的なことも大切なんじゃないかと今は思います」。
精華で芸術としてのテキスタイルを学び、フィンランドでデザインとしてのテキスタイルを学んだ西村さん。
その両方を学んだからこそ「アートもデザインもどちらの要素も大事」ということがわかったのだと思います。
卒業制作ではどんな作品を制作するかまだ迷っていると話してくれましたが、かけがえのない経験をした西村さんの作品が楽しみで仕方ありません。

【テキスタイルコースについてはこちら!】

 

 

Comment コメントをどうぞ

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

PAGE TOP