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2015.05
26
19:25

京都精華大学にマンガ雑誌の編集部が誕生!

マンガ学部の授業「コラボレーション演習」が今年度からはじまりました。
この授業は学部共通の授業で、マンガ学部の6コース(カートゥーン、ストーリーマンガ、マンガプロデュース、ギャグマンガ、キャラクターデザイン、アニメーション) の学生が受講でき、さまざまな専門性を持った学生が交じり合って学ぶのが特徴。
授業内で「売れるマンガ雑誌を作る」ことを目標に、学生だけで構成されたマンガ雑誌編集部が立ち上がりました。編集部ごとに1年間かけて雑誌をつくり、印刷までを行います。
学生たちは編集者と作家役に分かれ、幼年誌、少女誌、少年誌、サブカル誌、BL誌、青年誌の6つの編集部のいずれかに所属します。
編集者は主に、編集や原作を学ぶマンガプロデュースコースの学生が担当。
作品を描きたい学生は、自分の描きたい作品の企画書をつくり、編集長に売り込み、所属雑誌が決定するという流れ。
これまでの授業で、編集部ごとにどんな雑誌をつくるのか、対象となる読者層や収録する作品数、雑誌タイトルなどを話し合ってきました。

先週の授業では、編集長とデスクが、これまでに話し合った内容をみんなの前で発表しました。

こちらは少女誌の発表風景。マイクを握っているのが編集長で、ホワイトボードにタイトルなどを書いているのがデスク。
少女誌は「制服女子」をテーマにした雑誌で、対象読者は女子高生を想定。
全部で150ページ強で、マンガ作品のほかに、特集記事や広告ページ、プレゼントコーナーなどで構成されています。
この授業、各編集部に予算が割り当てられていて、必ず印刷費、ロゴなどのデザイン費を予算内に収める必要があります。
ページ数を増やすと印刷費は上がる。カラーページが多いと印刷費が上がる。作品数や巻頭カラーページを何ページにするかも、予算面での重要ポイントです。


発表の後は、各編集部に分かれて編集会議を行います。こちらは、幼年誌の編集会議の様子。
幼年誌は、 ヒーローものが好きな子どもを想定し、マンガ作品の中から、人気ヒーローキャラクターを生み出すのが目標なのだとか。


青年誌も編集会議中。作家の個性を活かした雑誌をつくるのだそう。
青年誌の編集長には、アニメーションコースの学生が「やってみたいです!」と立候補し、就任!


編集部全体での会議のあとは、編集者と作家との個別打ち合わせに入ります。
作家が考えてきた作品のプロット(ストーリーを要約したもの)やネーム(マンガの設計図、ラフとも言う)を見ながら、編集者がアドバイスをしていきます。
「ここのセリフはもう少しキャラクターの個性がわかるように変えた方がいいと思います」などなど。
的確なアドバイスをするには、作家の個性は活かしたいと思うし、雑誌のコンセプトは守らないといけないし、難しそうです。

そんなお悩みを解決するために、マンガプロデュースコース教員で、「のだめカンタービレ」の担当編集者だった三河かおり先生が編集者と作家の模擬打ち合わせを学生に披露。(下の写真の中央、ブルーの服が三河先生)

写真左(ボーダーのシャツ)の学生が、期待の新人マンガ家役。その右の黒い服の学生が新人編集者役。一番右で心配そうに見ているのが、編集長。
三河先生がベテラン編集者役となり、模擬打ち合わせがスタート!
新人マンガ家役の学生が描いたキャラクター設定とプロットを見ながら、三河先生がどんどん質問をしていきます。
質問しながら、白い紙に図を描き出す先生。

「ストーリーの”転”を一番高い山だとしたら、その山に向かって、いくつか伏線をはっていくんです」(三河先生)。
伏線となるエピソードをいくつか作っては、と作家にアドバイス。
「作家さんにとって、作品は子どものようなもの。子どもの性格や特徴に気づいていないだけで、そこに気づいてもらうのが編集者の役目なんです」と三河先生。
編集者に必要なのは、作家が一番描きたいことを尊重しながら、少し離れたところから作品を客観的に見る力だと三河先生は言います。
編集者と作家の模擬打ち合わせは、編集者志望の学生にとっても、作家志望の学生にとっても、大切な時間だったのではないでしょうか。

この授業、3名の先生が担当しているのですが、「あえて、ほとんど口は出さないようにしている」そう。
どうしても困ったときだけ、プロの視点からアドバイスをする。
後は学生が自分たちで話し合って解決していく。
教室内を見渡していて気づいたのですが、学生一人ひとりの目がキラキラしている。
自分たちのつくりたい雑誌で、自分の力を発揮できる作品を描く。
そこには、実際の出版社と同じような真剣勝負の場がありました。

 

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